

仏教教室シリーズ④ - 中道って?
前回は仏教が生まれた時代は、どのような宗教的背景があったのか、どんなところでお釈迦様は何を感じて何を考えたのか、ということを学びました。 まず、お釈迦様は当時の修行者たちが行っていた修行を行いました。よく知られているところですが、いわゆる苦行をしたのだそうです。 伝わるところによると、苦行中のお釈迦様の様子は 六年間、足をくみ、威儀を正して坐り、雨風雷にもめげず、黙として、 或る時は、口と鼻との呼吸を止められると、内にこもった息は、凄まじい音をして耳から流れ出た。それは、鍛冶屋の鞴のように凄まじい音であり、鋭い刃に衝刺されるようであった。また或る時は、陶器の破片で刺すように烈しい頭痛を起こし、また或る時は鋭い庖刀で刳るように腹を刺して、燃ゆる炭火に身を投げ入れるような烈しい熱を起こした。 しかしお釈迦様は少しも退くことはなく。これを見て、或る者は死んだと思い、或る者はやがて死ぬであろうと思った。 お釈迦様は更に食を断とうと思い立たれた。僅かの豆小豆の類を摂るのみであったので身体がみるみる痩せ、足は枯葦のよう、臀は駱駝の背のよう、そして背骨は編んだ


仏教教室シリーズ③ 仏教はそこに生まれた
仏教の開祖は?と聞けば、日本人は「お釈迦様」と答えるでしょう。 おそらく、少し昔で、読み書きを習う人が少なかった時代でも、お釈迦様の名前は答えられたのではないでしょうか。 和尚さんは醍醐寺で修行する中で仏教史というものも学んだのだそうです。その時に、最初の授業で「仏教として理解しているものの全てを釈尊が生み出したのではありませんよ。」と言われたのだそうです。どういう意味なのかというと、お釈迦さんが生まれた時代にネパールやインドでは既に多くの宗教的なものが存在していて、その土壌の中で仏教が生まれてきたということを忘れてはいけないということです。 殊に、大乗仏教の進化系である密教は既存の習俗を多く取り込み、大乗仏教が進化する形で成立してきました。ですから、インドより伝承の独特の装飾、修法、作法、声明、経典を伝承し、中国では一つにまとまり、日本に弘法大師が伝えて完成したといわれ、日本の独特の習俗や宗教観を取り込み日本の自然崇拝神道と混然一体となり日本佛教として独特のものを持っています(明治時代の廃仏毀釈で変化して現在となってますが)。 では、仏教ができ


「一年があっという間」ですか?
皆さんは現在のところ、おいくつでしょうか? まあまあいい歳になってきている人のほうが多いではないかと予想しますが、いい歳になってくると一度は言ったことがある言葉「一年があっという間!」 子どものころ、一年はかなり長かったです。 だって、一年が過ぎれば学年が上がり、クラスが変わり、変化にワクワクドキドキしました。一年過ぎなくても、夏が近くなれば夏休みが待ち遠しくてワクワク、試験が近くなればイヤーなものが近づいてくるドキドキ感がありました。 そう、変化があったから、いつもワクワクドキドキしていて、だから時間があっという間ではなかったのです。 何かで読んだことがあります。子供や学生はワクワクドキドキがあるから、時間が充実していて、時間がアッというまには過ぎていかないのだと。 和尚さん、先ごろ、ワクワクドキドキがあったようです。 お話を聞くと、なかなかどうして、めったにない体験をしています。 多分、終わっているので書いてもいいでしょうし、本番ではないので写真も問題ないかと思いますが、先日、醍醐寺で「OTOBUTAI」というイベントが行われました。外部に公









































